PLATEA

PLATEA No.40より
重大な局面を迎える関連訴訟
弁護士  齋藤 耕

訴訟の支援を訴える原告・奥村節子さん

 日本を代表する大企業であるNTTは、「構造改革」の名のもとで、50歳以上の労働者に対し、会社に残り配転や職種変更を甘受するか、子会社に移って賃金の30%カットを甘受するかの選択を迫る大リストラ計画を強行し、会社に残った労働者に対し、長期間の研修への参加を強要しています。
  この大リストラ計画が年齢に基づく差別であり、違法であることは疑いの余地がありません。

 昨年3月9日、札幌地方裁判所は、NTT奥村過労死訴訟について、奥村喜勝さんの死亡原因が研修に参加したことによる精神的、身体的ストレスによるものであることを認める判決を下しました(詳細は、プラテーア2005年夏号掲載)。
  北海道新聞は、「乱暴な配転への警告だ」と題する社説で「控訴などすべきでない」と論じましたが、会社が控訴したため、現在、札幌高等裁判所に舞台を移しています。
  控訴審での会社の態度は、喜勝さんの死亡原因が過労死でなければ何でも良いと言わんばかりで、大リストラ計画及び研修がどんなに労働者を苦しめ、犠牲者を出したのかということに対して何ら反省をしていません。
  裁判は、2月2日、NTT申請の医師の証人尋問が行われ、結審の予定です。

 また、NTT配転無効北海道訴訟は、NTTに残った労働者が、配転は無効であると主張して争っている事件です。
  昨年7月からはじまった原告本人尋問で、配転には何ら合理的な理由もなく、会社の方針に反対したことに対する見せしめであったことなどが明らかになりました。

 昨年11月、過労自殺したNTT職員の遺族の方がNTTの企業責任を追及する訴訟を札幌地方裁判所に提起しました。
  この訴訟でも、労働者の人権を無視するNTTの実態を浮き彫りにしたいと思います。

 日本を代表する大企業であるNTTによる違法なリストラ計画を許さず、真面目に働く労働者の人権を守るためにも、これらの裁判で勝利しなければなりません。
  ご支援宜しくお願い致します。

過労死を考える市民集会報告
事務局次長  西崎 尚子

 『あなたのこころ疲れていませんか』―11月19日に開催した市民集会は、自殺者が7年連続3万人を超える異常事態の中、過酷な職場で働く人たちのメンタルヘルスを取り上げました。

  記念講演には、精神科医で多くの著書を持つ中沢正夫医師を招き『癒し人が癒しを必要とする時代』をテーマに、ご自身の多くの症例から考察した社会的問題について幅広くお話いただきました。能力主義が労働現場を変化させ、働きバチ社会は直接的被害として過労自殺を起こし、その底流で子どもたちの心に大きな歪みを起こしている。その根本的解決には、縦型の運動ではなく「過労死」「子育て」「福祉」と横に広がる組織化、ひいては人の住まい方、町づくりが最後のたたかいの場となるであろうと結びました。また、NTT過労死訴訟の原告奥村節子さんは、全面勝訴した一審の報告と、亡くなった夫への思いを込めて現在係属中の高裁事件への支援を訴えました。

  集会に先立ち実施された『過労死110番』には、異動した学校でうつ病を発症し自殺した教員や長時間労働で脳出血死した公務員など労災補償を求める遺族の相談が多く寄せられました。

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