PLATEA

PLATEA No.44より
過労死問題の近況
弁護士  高崎 暢
 ここ数年、過労死・過労自殺の労災認定の数が増えている。生命は戻らないし健康回復も容易ではないことを考えると手放しで喜べない。過労死・過労自殺の件数が減っていないこと。過労死・過労自殺の根本的な原因にメスを入れなければならない。
  報告する2例はいずれも労災が認められた上で企業責任を追及したものである。ひとつは旭川過労死訴訟、55歳で亡くなった管理部長の遺族が、生鮮食品加工会社の責任を追及したもの。本年3月、札幌地方裁判所で判決があった。判決は、元部長の労働時間を短縮し健康状態の悪化防止と改善に努める義務があったと会社の責任を認めた。元部長は、死亡直前3 か月間の休みは2日間だけだった。
  2つ目は、テレビ局過労死訴訟の提訴である。本件は、北海道テレビ局の番組制作子会社の30代のディレクターの健康障害は会社側の安全配慮義務違反が原因だとして会社に損害賠償を求めたもの。原告は、アルバイト、契約アシスタントディレクター、契約ディレクターと不安定な身分のまま、03年4月から早朝の生番組の制作を担当させられ、時間外労働は毎月100時間を超えていた。生放送の時は午前4時半出勤で退社は午後10時過ぎ。週2日は編集作業で徹夜となり宿泊勤務も週1日こなしてきた。若さとはいえこれほどの過酷な労働で生命を落とさなかったことが驚きである。
過労死110番報告
弁護士  齋藤 耕
 6月16日、「過労死110番」を実施し、弁護士、医師、社労士が対応した。10件の相談が寄せられ、半分が死亡事例で、うち4件が自殺事例である。38歳の教師、日常の長時間勤務の他に、部活の顧問で休日は試合や合宿で休みもなく、亡くなる前日も試合があったという相談をはじめ、労働現場の過酷さを告発するものばかりであった。
電話ホットライン
*過労死・過労死自殺。過労予防相談
 011-261-7738
*サービス残業、未払賃金・残業代相談
 011-261-1119
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